愛知県名古屋市を中心に、面会交流支援活動をしております、一般社団法人Families Change ふぁみちぇんの今枝朱美です。
5月26日、桑名市要保護児童及びDV対策地域協議会実務者会議の研修にお招きいただき、「民法改正と親子交流の大切さ」についてお話しさせていただきました。
会場には、日頃から子どもや家庭の支援に携わる30名以上の皆さまが参加されており、大変有意義な時間となりました。

ふぁみちぇんを利用される方の多くは、家庭裁判所の調停や審判によって親子交流を行っているご家庭です。父母間の葛藤が高いケースも少なくありません。
それでも多くのご両親は、「子どもにとって親子交流は必要」と考え、交流を継続されています。
私たちは、そのお気持ちに寄り添いながら、常に子どもの安心・安全を最優先に考え、親子が楽しい時間を過ごせるよう支援しています。
今回の民法改正の大きな目的も、離婚後の子どもの利益を確保することにあります。
近年、親子交流支援のニーズは年々増加しています。
ふぁみちぇんの10年間をご覧ください。
支援を利用してまで、親子交流しなければならなくなってきているとも言えます。

民法改正によって「共同親権になれば単独親権は認められなくなるのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、そうではありません。
DVや虐待がある場合や、父母間で子どもについての話し合いができない場合には、家庭裁判所が単独親権を認めることになります。
また、「親子交流は絶対にしなければならないのか」という質問もよく受けます。
こちらについても、DVや虐待がある場合には実施しないという判断がなされます。
一方で、実際に交流を行う前から「子どもに良いか悪いか」を判断することは難しいため、まずは試行的に交流を行い、その結果を踏まえてルールを決めていくという考え方が示されています。
しかし、実際にはその「試しにやってみる」がとても難しいのです。
どのような親子関係なのか、どのような葛藤があるのか分からないまま支援機関に依頼されることも少なくありません。
そのため、ふぁみちぇんでは、たとえ1回のお試し交流であっても、事前に丁寧な受理面談を行い、子どもの年齢や親子関係に応じた支援方法を検討しています。


また、見守り無しで対応できるようになったご家庭には、「親子交流フリープラン」など、卒業を見据えた支援も用意しています。

私たちが目指しているのは、支援を使い続けることではなく、親子が自立して交流できるようになることです。
民法改正により、離婚後も父母が子どものために協力し続けることの重要性は、これまで以上に高まっていくでしょう。
だからこそ私は、離婚前に十分な話し合いを行い、「共同養育計画書」を作成したうえで離婚する仕組みが広がってほしいと考えています。
研修後のアンケートでは、
・親子交流の大切さを改めて理解できた
・子どもを最優先に考える必要性を感じた
・離婚前の支援の重要性を学んだ
・中立な立場だからこそ安心安全な支援ができると感じた
など、多くのご感想をいただきました。
民法改正は始まったばかりで、家庭裁判所、行政、警察、支援機関も試行錯誤を続けています。
しかし、「子どもの権利を守ること」「子どもの利益を最優先に考えること」については、立場を超えて共通した思いがあると感じています。
離婚後も、一方が他方に圧力をかけ続けることは望ましいことではありません。
両親がお互いを尊重し合い、子どもの親として協力し続けられる社会になることを願っています。
このたび貴重な機会をいただきました桑名市要保護児童及びDV対策地域協議会実務者会議の皆さまに、心より感謝申し上げます。


